多摩美術大学/映像演劇科 
『短編映画バラメラバができるまで』
2005.6.8 wed.
  多摩美術大学/映像演劇科にゲスト講師として伺いました。短編映画の作り方、プリプロダクションからポストプロダクションまでを多摩美術大学教授・萩原朔美さんとのトークを交え披露しました。企画書の作り方、仕上げ、配給などの極秘情報そして、いままでの俳優活動についてのお話もしました。学生からの質問はバラメラバを観て「痛み」「美」「童話」「言葉」などについてどう思うか?などという、かなり真剣な質問がたくさんありました。 あまりに真剣な質問の数々にお答えしているうちに、脳味噌をストローでチューチュー吸われてしまったような感じです。
(於:多摩美術大学/上野毛キャンパス) 


【痛み】

私は、誰かを抱きしめてあげたいのに、抱きしめてあげられないとき痛みを感じます。いつまでも癒えることのない痛みこそ、創作の原点だと思います。

【美】
すがすがしい風や、自然の営みだけでなく、怖ろしいものや醜いものの中にも美は存在します。それが何故だかわからないけれど…。

【童話】
バラメラバは、大人の童話。私は、たくさんの童話を読んで育ちました。

【言葉】
言葉は、解き放ったその瞬間に勝手に歩いていきます。発した人の意図とは別に簡単に人を傷つけてしまう。あるいは、ある人のたった一言に救われるときもあります。

【詩】
詩は、極限状態の人間を救うことのできる不思議な力を持っています。詩は、形のない宝石。政治や哲学をも超えて重要なものだと思います。

【時間】
「人生の主役は、自分ではなく時間だったのね。」といったのは、私の母です。私はといえば、「時間と仲良くしたい」といつも考えています。

【愛】
シェイクスピアは、人間の欲望を描きました。 恋や野望、嫉妬…。で、愛は?愛は、欲望を制御できたときにはじめて歩き出す。


BY Yuki NINAGAWA

 

 


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