白玉姫 ほそき肢体(からだ)に首飾り


7月19日戸川京子ちゃんが亡くなりました。
細い身体に不似合いなほど重たい荷物を抱えどんなに苦しかったかとかと思うと涙を止めることができません。 京ちゃんは私の妹の親友でした。テレビで見るよりもっともっと綺麗で澄んだ瞳をして いました。白玉みたいにツルッとして肌が透き通るように白くいつもキラキラと輝いていました。
喘息の発作がひどく、一年間半ほど前には心筋梗塞で意識不明にもなっていました。いつもひとりで救急車を呼んで病院に入院していたそうです。昨年の春に、偶然チェリーブロッサム・パーティーで会ったときと、「京ちゃん、大丈夫?」と声を掛けると「ミホちゃん(私の妹)にはお世話になってしまって....でも元気になりました。」といつものように何とも可愛らしい笑顔で答えてくれました。あの時、私が握りしめた細く、冷たかった京ちゃんのあの手の感触が忘れられません。
亡くなるその日も喘息の発作がひどくそれでもロケに出かける支度をキチンとしていたそうです。京ちゃんには、もうこれ以上苦しみを引き受ける力が残っていなかったのかもしれません。京ちゃんは「本当によく頑張った、一生懸命生きた」と私はそう思います。京ちゃんが旅立った場所が、苦しみのない安らかな場所であることを心からお祈りします。

蜷川有紀
By Yuki Ninagawa


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