2018年5月に集英社から猪瀬直樹氏との共著『ここから始まる』を上梓いたしました。
一章は、猪瀬氏が書いた対談エッセイ「春よ、来い」、二章はわたしが書いた日記仕立ての『薔薇日和』というエッセイです。詩人の父のこと、海を見ながらいつも語り合う母との会話、演出家の叔父のこと、今まで読んだ本のこと、チョコレートやシャンパン、桜や薔薇の花のことなど。この三年間をぎゅぎゅっとまとめて一年半の物語にまとめました。ある方から編集部に、
「特に『薔薇日和』は、稀有な美しい芸術家が生きている世界の豊かさに『夜半にさぐり打つピアニッシモ』を聴くようでした。才能と才能が出会う僕らとは違う薔薇の宇宙が目の前に降りてきたようでめまいをおぼえながら読み続けました」
という素晴らしいメッセージが寄せられ感激です。
またAMAZONレビューでは、
「心に残る言葉がたくさんある。お二人の人生を諦めない、運命に果敢に挑む姿は、見ていて清々しく、応援したくなる。
「…人生には終わりだけでなく、どこかにいつでも始まりが用意されているのではないかと思うのである」(猪瀬直樹)
「…私はいつも思っている。欠損とは 才能である。表現とは、 失くしたものを再生させる素晴らしい行為だ。母親がいない人は、文章の中で、あるいは絵画の中で母親と再会することができる。子供を亡くした親は、音楽のなかで、あるいは演技の中で子供を抱きしめる。ないってすごい。ないからこそ、生み出すことができるはずだ」(蜷川有紀)
芸術の可能性について語る蜷川有紀さんのこの言葉は珠玉の言葉。
という素敵なレビューをいただきました。
みなさまぜひご一読いただければ幸いです。
猪瀬直樹氏共著『ここから始まる』2018.5 | 2019 | Other Works | Tags: Yuki Ninagawa, ここから始まる, エッセイ, 猪瀬直樹, 芸術, 著書, 蜷川有紀, 集英社